水害から訴訟
水害の概要
1.鬼怒川大水害とは
電信柱にしがみついた方がヘリコプターで吊り上げられた映像、池のような田んぼ中に残ったポツンと一軒家から助けを、屋根の上から助けを呼ぶ被害者、今でも多くの方の記憶に残る映像と思います。鬼怒川水害は、2015年9月9日、台風19号から変わった温帯低気圧に向かい、線状降水帯(この言葉が周知されたのは鬼怒川水害です)が発生し、長時間にわたる豪雨となり、9月10日の未明、若宮戸地区から溢水し、10日12時50分に上三坂地区の堤防が越水から決壊した災害です。

出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000728126.jpg)
訴訟の経緯
2015年9月関東東北豪雨により被害を受けた常総市民が、2016年1月29日の政府との直接交渉を契機に、多くの問題を行政に要求しました。同時に今後の水害対策(二度と同様な災害を起こさない)を行政に依頼もしました。特に国交省とは鬼怒川大水害の責任追及も行われましたが、国は『河川法に則り、河川行政を行っている』『水害が発生したことは認めるが、国に責任は無い』を繰り返すのみでした。
被害者等は、水害発生後一言の謝罪もなく、国交省の将来の河川行政もずっと不安に感じてました。国家賠償請求権の消滅時効の3年はあっという間でした。鬼怒川大水害の責任を明確にし、国家賠償と国交省の河川行政を変えることを目的に、2018年8月7日水戸地方裁判所下妻支部に被害者の29名と法人1社が訴状を提出したのが始まりです。9月には被害者3名も原告に加わりました。
裁判の経過は次の通りです。裁判の内容は、訴訟の詳細を参照ください。
2018年 8月 7日 : 水戸地方裁判所下妻支部訴状提出(一次)。
2018年 9月 3日 : 水戸地方裁判所下妻支部訴状提出(二次)。
2018年11月28日 : 水戸地方裁判所下妻支部にて第1回口頭弁論。
2019年 3月 : 水戸地方裁判所から回付の通知。
2019年 7月12日 : 水戸地方裁判所にて第2回口頭弁論。
この間に、新型コロナ緊急事態により、Webによる弁論準備手続き5回開催。
2021年 8月25日 : 現地進行協議。
2022年 2月25日 : 水戸地方裁判所にて第11回口頭弁論(結審)。
2022年 7月22日 : 水戸地方裁判所にて判決言い渡し。【原告一部勝訴】
2022年 8月 4日 : 水戸地方裁判所に控訴状提出。(国も控訴)
この間に、Webによる弁論準備手続き3回開催。
2024年 9月 9日 : 東京高等裁判所にて第1回口頭弁論。
2024年11月11日 : 東京高等裁判所にて第2回口頭弁論(結審)。
2025年 2月26日 : 東京高等裁判所にて判決言い渡し。【一審原告一部勝訴も賠償額減額】
2025年 3月11日 : 東京高等裁判所に上告状兼上告受理申立書を提出。(国も上告)
2025年11月28日 : 東京高等裁判所に上告受理申立理由書を提出。